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柴胡疎肝湯と四逆散   

2012年 11月 05日

 浅田宗伯先生の「勿誤薬室方函口訣」をみると四逆散と柴胡疎肝湯の違いが記述してある。
 「四逆散は肝の疏泄が低下して脇腹が痛むときに適する。
 柴胡疎肝湯は脇腹の痛みだけではなく、胸部までつき上げるような感覚があって、頭部、肩、背中などがこわばりひきつるような病態に使用するとよい。」
 四逆散(柴胡・芍薬・枳実・甘草)は手足が冷えて胸脇苦満、緊張して神経過敏な方に用いる処方です。柴胡と芍薬の組み合わせはストレスの除去に効果的です。その四逆散に川芎、香附子、青皮を加えたのが柴胡疎肝湯(医学統旨)。ここでの川芎は活血に使うより頭痛に用います。浅田宗伯先生も記述しているように柴胡疎肝湯の証は脇腹の痛みだけでなく上の痛み、つまり肩こり、背部痛、頭痛です。香附子は鬱気を開き、青皮は脇腹の痛みに必ず用います。

by kanpousinise | 2012-11-05 20:33

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